ある人の日記を読んで思い出したこと

もう、15年ぐらい前のお話ですが・・・
私が短大生だったころ、平日の授業の無い日に一人家におりました
なんか、下の方から猫の鳴き声がするのが聞こえてきて
はて?と思って下に下りて玄関の方を見てみると
玄関の外の庭の部分で、グルグルと狂ったように回ってる子猫が一匹
地面に頭をこすりつけながら狂ったように
泣きながらグルグルと回っていた
すぐに、なにか変なものを食べてしまったんだろうと思ったけど
どうしたら良いのか判らなかった・・・
本当に凄いスピードで回り、凄い声で泣いていた
よほどくるし苦しかったんだと思う
近くまで行って、抱き上げようと思ったけれど余りにグルグル回っているので
思わず、怖くなってしまった・・・
手が出せずにオロオロするばかりの私
病院に連れて行かなければ!!って思ったけれど全くお金を持っていなかった私
とりあえず連れて行って、後でお金をなんとかしてもらおうかとか
そんなことを考えながら、オロオロするばかりで役立たずの私

そんな所に、偶然家に帰ってきた父親が現れた
父親の顔を見た途端、一気に涙が溢れ出し、泣きながら父親に訴えた

「猫が!!猫が!!どうしよう!!」

泣きながら父親に訴えて、父親がダンボールを探してきて
猫をその中に入れて、一緒に病院に連れて行ってくれた
病院の中でも泣きながら先生に聞かれるまま答え
先生が、注射を打つから体を抑えて!って・・・
きっと私のことを飼い主さんだと思ったんだろう
余りの苦しみ具合に怖くて触れなかった私
でも、今はそんな事言ってる場合じゃない
ちょっとためらいつつも、猫の体を抑えた
こんな小さい体でって思って又涙があふれてくる

その日、何とか先生の治療の甲斐あってか猫ちゃんは落ち着いた様子だった
そのまま病院に入院することになり
明日、又来て下さいって先生に言われた

その帰り道、父親が私に向かえってこういった

『明日、病院に来て元気になっていたら家で飼おう』

猫が余り好きじゃなかった父
家には犬も居て、父が大切にしてるメダカも沢山居た

「猫は余り好きじゃない」と日ごろから言ってた父が
「飼おう」って言ってくれたことが本当に嬉しかった

次の日に学校に言った私は

「猫を飼うんだ」って友達に話し一緒に名前を考えて
全身グレーの毛だったあの子に『銀次』って付けることを決めた
うきうきしながら帰宅した私は、真っ先に父親に聞いた

「病院にいった?」

「今日、先生から電話があって、お昼ぐらいに亡くなったって・・・」

え!?昨日は大丈夫だって先生が言ったのに!!
猫ちゃんが死んじゃった・・・きっと助かると思っていたのに・・・
銀次って名前を付けるはずだったのに・・・

きっと、私がオロオロしていないで、さっさと病院に連れて行っていれば
助かったのかもしれない・・・
私が・・・私が・・・

そのころの私はかなり落ち込みました

今でも、その猫のことは鮮明に覚えています
もっと、早く私が行動していればと思うと悔やまれてなりません

猫ちゃん、本当にごめんね

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